
求人サイトに募集を出している。応募はゼロではない。でも、会ってみると仕事の中身が思っていたのと違う、と言われることがある。あるいは、載せられる項目が決まっていて、自社の良さを書く場所がない。そんなときに検討されるのが「採用LP」です。
LPはランディングページの略で、一つのテーマだけを一枚の縦長ページで伝えるものです。採用LPは、その「一つのテーマ」を「この会社で働くとはどういうことか」にしたページを指します。
この記事では、福岡の中小企業の社長・担当者の方に向けて、採用LPの作り方を順番に整理します。作る前に決めること、載せる情報の順番、応募までの導線、そして費用の考え方です。
求人サイト・自社の採用ページ・採用LPの違い
三つはよく混ざって語られますが、役割が少し違います。まず比較してみます。
| 項目 | 求人サイト | 自社サイトの採用ページ | 採用LP |
|---|---|---|---|
| 役割 | 多くの求職者に見つけてもらう | 会社を調べに来た人に募集を伝える | 応募を検討している人に、判断材料を渡す |
| 書ける内容 | サイトの枠に沿う(項目が決まっている) | 自社で決められる | 自社で決められる(流れも設計できる) |
| 向いている場面 | まず存在を知ってもらいたい | 会社情報と一緒に募集を載せたい | 特定の職種・募集に絞って伝えたい |
| 手間 | 掲載の手間は比較的少ない | 更新の手間は自社にかかる | 最初に設計と制作が必要 |
上の表は一般的な傾向です。掲載する求人サイトやサイトの作り方によって、できることは変わります。
求人サイトは「見つけてもらう場所」、採用LPは「見つけた人が最後に読む場所」と考えると整理しやすくなります。求人サイトを辞めて採用LPに替える、という話ではありません。求人サイトの募集文からLPへリンクを貼る、会社を検索した人がLPに着く、といった形で組み合わせるのが現実的です。
作る前に決めておくこと
制作に入る前に、書き出しておきたいことが二つあります。
一つ目は、誰に来てほしいかです。「やる気のある人」では広すぎます。たとえば「未経験でもいいが、現場で体を動かす仕事を続けたい人」「前職で事務経験があり、地元で働きたい人」のように、一人の顔が浮かぶくらいまで絞ります。絞るほど、書く内容が決まります。
二つ目は、その人が応募の前に知りたいことです。応募する側は、次のようなことを気にしています。
- 仕事の中身:具体的に何をするのか。最初の数か月は何を任されるのか
- 1日の流れ:何時に始まり、どんな順番で動き、何時ごろ終わるのか
- 働く人:どんな年齢・経歴の人が、どんな雰囲気で働いているのか
- 給与と条件:月給・休日・手当・勤務地など、お金と時間の話
- 選考の流れ:応募から入社まで、何回会うのか、どのくらいかかるのか
この五つに、自社として正直に答えられるかを確認します。答えづらい項目があれば、そこが採用で弱くなりやすいところです。ページを作る前に社内で話しておいたほうがよい部分でもあります。なお、人を増やす前に決めておきたいこと全般は、7人目を採用する前に、決めておいたほうがいいことにも書いています。
載せる情報の順番
LPは上から順に読まれるので、並べ方が内容と同じくらい大事です。応募者の気持ちの流れに合わせると、次のような順番になります。
- 最初の画面:誰に向けた募集か、どんな仕事かが一目でわかる言葉と写真
- 仕事の中身:1日の流れや、実際に使う道具・場所を写真つきで
- 働く人:社員の声。言葉を整えすぎず、普段の話し方に近いまま載せる
- 給与・休日・勤務地などの条件:探している人が真っ先に見る部分なので、探さなくてもすぐ見つかる位置に
- 選考の流れ:応募から入社までの段階を、図や番号で
- 応募ボタンとフォーム:ページの途中にも置き、最後にもう一度置く
気をつけたいのは、きれいな言葉を並べすぎないことです。「アットホームな職場です」「やりがいがあります」だけでは、どの会社の募集でも同じに見えます。具体的な場面(たとえば朝礼で何を話すか、忙しい時期はいつか)を一つ書くほうが、読む人には伝わります。
良いことだけを書くのも避けたほうがよいと考えています。きついところ、向かない人を正直に書いておくと、合わない人の応募が減りやすく、入社後のずれも小さくしやすくなります。
応募までの導線をどうつくるか
ページを読んで「ここで働いてみたい」と思っても、応募フォームが面倒だと、そこで離れてしまいます。ここは設計の差が出る部分です。
- フォームの項目を減らす:最初は名前・連絡先・希望の職種くらいにとどめ、詳しい経歴は面談で聞く
- 応募前の質問の受け口をつくる:「応募はまだ決めていないが、聞きたいことがある」人のための質問フォームを置く
- 見学や職場訪問の受け口をつくる:応募より気軽な「まず見に行く」という選択肢を用意する
- スマートフォンで使いやすくする:求職者はスマートフォンで見る人が多いため、入力のしやすさを実機で確認する
- 連絡への返信を早く:応募や質問が届いてから返すまでが遅いと、他社に決まってしまうことがあります
応募ボタンを押す前の「ちょっと聞いてみたい」を質問できる場所があれば、応募の前に疑問を解消できます。社内で返信する担当と、返信の目安の時間を決めておくことが前提です。
募集時の労働条件の書き方で気をつけること
求人を出すときは、仕事内容や賃金、労働時間などの労働条件を明示することが法律で求められています。採用LPも、募集の情報を載せる以上、同じ考え方で書く必要があります。
この明示の項目は見直されることがあり、2024年4月からは、求人時に「従事すべき業務の変更の範囲」や「就業場所の変更の範囲」などの明示が加わったとされています。ただし、どの項目をどこまで書くかは、雇用の形態(正社員、パート、有期契約など)によって変わります。最新の要件は、厚生労働省の案内で確認してください。
実務では、LPに載せる内容と、求人サイトの内容、のちに渡す労働条件通知書の内容は、食い違わないようにそろえます。給与の書き方や固定残業代などは、ページの見た目よりも先に、正確さを優先します。
なお、Play Valueは社会保険労務士の業務(就業規則の作成など)は引き受けていません。条件の書き方や就業規則に不安がある場合は、社会保険労務士など専門の方に確認されることをおすすめします。
費用の考え方
採用LPの制作費は、作り方によって大きく変わります。差が出るのは、主に次の三点です。
- 素材を誰が用意するか:写真・原稿が手元にあるか、撮影や文章づくりから頼むか
- サーバーとドメインを誰が準備するか:すでに持っているか、これから用意するか
- 公開後の改善をどこまで頼むか:公開して終わりか、反応を見て直していくか
Play ValueのLP制作は、写真や原稿などの素材とサーバー・ドメインをご用意いただける場合は150,000円(税別)から、サーバーとドメインの準備から任せる場合は200,000円(税別)からです。原稿づくり、撮影、公開後の改善は加算となり、別途お見積りします。15万円に何が含まれ、何が含まれないかは、LP制作15万円〜に含まれるもの・含まれないものにまとめています。
もう一つ、LPを作るだけでは応募者は来ません。求人サイトやSNS、広告などからLPに人を連れてくる経路が別に必要です。採用広告の運用は別途ご相談です。Meta広告・Google広告の運用は、それぞれ月額150,000円(税別)からです。また、応募数をお約束することはしていません。
Play Valueで作る場合
Play Valueは福岡市東区の販売支援・集客支援の会社で、採用LPも制作します。メンバーはメーカーで販売責任者をしてきた人間と、物流会社を立ち上げた人間です。創業間もない会社なので、採用LPの制作事例をお見せすることはまだできません。その代わり、最初の打ち合わせで「誰に来てほしいか」「応募の前に何を知りたいか」をお聞きし、このページにあるような順番に整理するところから始めます。
福岡市・近郊は、打ち合わせに訪問します。交通費はいただきません。採用そのものの体制づくりに関する支援は、組織づくりの支援のページに書いています。お問い合わせは、サイトのフォームからお願いします。
よくある質問
この記事についての質問
なくても募集はできます。求人サイトの枠では伝えきれない仕事の中身や職場の様子を、募集の職種に絞って伝えたいときに向いています。求人サイトの募集文からリンクを貼る形で、併用する会社もあります。
応募数はお約束できません。LPは、見に来た人が応募を判断するための材料を渡すものです。見に来てもらう経路(求人サイトや広告など)と、応募後の返信の早さも結果に関わります。
可能です。原稿づくりや撮影は加算となり、別途お見積りします。社員の方の普段の様子など、手元にある写真だけでも始められることがあるので、最初の打ち合わせでご相談ください。